



VOICE FROM USERS 01 トレイルランナーのニーズを叶えるハイブリッドウール NIKKE AXIO®
トレイルランニング、特にウルトラトレイルという超長距離に臨むランナーにとって、ウェア選びは妥協することのできない大事な要素だ。いま、天然素材であるウールの快適性と、ポリエステルの機能性をあわせ持った驚異の糸「NIKKE AXIO®」を用いた製品がトレイルランナーの間で評価されている。彼らの声から、「NIKKE AXIO®」の魅力を探ってみよう。
ランニングコーチである植木香さんは、先日女性のための100マイルレース「ROUND GIRLS 100」を主催した。女性100マイラーという観点から、NIKKE AXIO ® の持つ肌触りや消臭効果について語ってくれた。
一方、数々の100マイルレースを経験し、“完走職人”の異名を持つ櫻井洋一郎さんは、ロングレースの環境変化に対応するNIKKE AXIO ® の調温機能に信頼を寄せている。


快適性と機能性を備えた新素材
NIKKE AXIO


NIKKE AXIO ®は、ウールの繊維束の内側にポリエステルのフィラメントを包み込み、綺麗な流れを描くように交撚している。この高い技術によって、表面はウールのソフトな風合いを最大限に活かし、ポリエステルの機能を内に秘める。
ウールは素晴らしい機能性を持った天然繊維で、スケールと呼ばれるミクロの鱗が開いたり閉じたりすることで、湿度の調整を高い次元で実現する。またクリンプと呼ばれる細かな縮れが空気を含んで、調温効果をもたらす。これが、汗冷えしない秘密だ。また、天然の抗菌性能を持つため臭いにくいのも特徴だ。
このウールの機能性にポリエステルの強靭性や吸湿速乾性をあわせ持つのが、NIKKE AXIO ®だと言えるだろう。
ミニマルにして快適を求める、山岳フォトグラファーの選択
山岳フォトグラファーとしてさまざまな山域で撮影を行う武部努龍(たけべ・どりゅう)さんは、フォトグラファーでありながらトップアスリートと遜色のない体力・走力を備えるアウトドアマンでもある。トレイルランニングのレースではオフィシャルフォトグラファーとして選手にはりつき、ときに彼らと並走しながらシャッターチャンスを狙うことも。プライベートでもバックパッキングやトレイルランニングを楽しむ生粋のアウトドア愛好家で、山行歴は20年以上を誇る。そんな武部さんの装備は、“必要最低限”と“快適さ”をかなえるものだ。

「プライベートの山行でもカメラ機材は持っていきますし、しっかり睡眠を取りたいので快適性を重視したテントや寝具を背負っていきます。じゃあ何を削るかというと、衣類です。保温着は携行しますが着替えはなし。大汗をかいたら川で水浴びをして着干し。そのまま数日間歩き続けることもよくあります」

衣食住の“衣”を極限まで削る武部さんが、ここ数年愛用しているのがウール製のTシャツ。肌あたりが良くて汗をかいてもイヤなベタつきがなく、長く着ていてストレスを感じない。標高差からくる寒暖差にも適応でき、数日着用しても匂いが気にならない。ウールのTシャツは着っぱなし派の救世主なのである。
なぜウールがいいのか?
近年、肌触りのよさや消臭性、汗冷えのしにくさというメリットからハイカーの間で支持されているウール。一方で、速乾性や軽量性、耐久性の面では化学繊維に優位性がある。とくにトレイルランニングなどハードなアクティビティでは、ウールは大量にかく汗の放出が追いつかないという声もあった。
こうしたデメリットを克服しようと、多くのアウトドアアパレル・メーカーはウールと化学繊維をミックスした糸で仕立てた混紡素材を採用してきた。ところが、こうした混紡糸はウールの繊維束の外側にポリエステル繊維を巻き付けて撚り合わせたもので、糸の表面に表れたポリエステルのせいでウールならではの肌触りが損なわれたり、毛玉になりやすかったりという難点があった。ウールもポリエステルも一長一短だからこそ、アウトドアアクティビティでもっとも高いパフォーマンスを発揮する素材はなにか、その解が待ち望まれてきたのである。

ウール×ポリエステルのハイブリッド
ハイカーやトレイルランナーたちを悩ませてきた課題を解決するのが、全く新しい手法でウールとポリエステルを交撚した糸、「NIKKE AXIO®︎」である。ポリエステル繊維をウールの繊維束で包み込んだ「NIKKE AXIO®︎」は糸の表面にポリエステルが表れない点が特徴で、ウールならではの風合いや汗冷えしにくい、高い吸放湿性、消臭性というウール由来の特性を備えつつ、優れた速乾性・伸縮性・耐摩耗性・軽量性というポリエステルのメリットも併せ持つ。
「『NIKKE AXIO®︎』で仕立てたTシャツを着てみましたが、肌触りのよさや温かさ、消臭効果などはウール100%のTシャツと同様で、ポリエステルの混紡素材で仕立てられているとは気づきませんでした。行動してみると、ウール100%より軽量なうえ、乾きも早いと感じました。ウールのTシャツはすぐに裂けてしまったことがあり耐久性に不安がありましたが、これはハードな山行や長期間の山中での撮影にも耐えられそうな強さを感じて心強いですね」


プロの山岳フォトグラファーをもうならせた「NIKKE AXIO®︎」は、まさにウールとポリエステルのいいとこどり。日本のメーカーの高い技術力が生み出したハイブリッド糸は、日本のアウトドア・シーンにおける快適の定義を変えていくことだろう。