



VOICE FROM USERS 02 ハイカーを支えるNIKKEのウール
山の環境は天候や標高に応じて様々に変化する。このフィールドを楽しむハイカーにとって、ウェアは命を守り、快適さを叶える道具のひとつと言える。NIKKEが提供するウールの快適性と、ポリエステルの機能性をあわせ持った驚異の糸「NIKKE AXIO®️」を用いた製品や、上質なファインメリノを防縮加工した100%ウールの「NIKKE CROCE®️」は、ハイカーからどのように評価されているのだろうか。
ハイカーの憧れであるPCT(パシフィック・クレスト・トレイル)をはじめ、数々のロングトレイルを踏破してきたロングディスタンスハイカーの河戸良佑さん。これまでもウール製品を愛用してきた。NIKKE AXIO ® を着用して汗冷えを感じにくいところや、匂いにくく洗濯回数を抑えられるところにロングディスタンスハイクとの相性の良さを感じている。


快適性と機能性を備えた新素材
NIKKE AXIO


NIKKE AXIO ®は、ウールの繊維束の内側にポリエステルのフィラメントを包み込み、綺麗な流れを描くように交撚している。この高い技術によって、表面はウールのソフトな風合いを最大限に活かし、ポリエステルの機能を内に秘める。
ウールは素晴らしい機能性を持った天然繊維で、スケールと呼ばれるミクロの鱗が開いたり閉じたりすることで、湿度の調整を高い次元で実現する。またクリンプと呼ばれる細かな縮れが空気を含んで、調温効果をもたらす。これが、汗冷えしない秘密だ。また、天然の抗菌性能を持つため臭いにくいのも特徴だ。
このウールの機能性にポリエステルの強靭性や吸湿速乾性をあわせ持つのが、NIKKE AXIO ®だと言えるだろう。
NIKKE CROCE®️

大きな湾曲のクリンプ(捲縮)形状により 豊かな嵩高性と非常にソフトで上質なヌメリ感のある風合いとのファインメリノ100%使用の防縮梳毛ジャージー素材がCROCE®️。蒸れを防ぐウール素材の機能を最大限に活かす設計。夏は汗冷えを防ぎ、冬は暖かい、オールシーズン着用するインナーに最適な定番素材。
山で欠かせない穏やかで優しい素材
長期の山行でも快適なウール
「山にいるときはいつもメリノウールです」
そう言ってKIKIさんは感触を楽しむように裾を触る。
モデル、女優、写真家など多ジャンルで活躍し、エッセイや紀行文を通じて山の魅力を伝える文筆家としての顔も持つKIKIさん。山や旅にまつわる著書も多い。
彼女が本格的に登山を始めたのは2006年。その後、海外での山旅やトレイルラン、バックカントリースキーなど、自然の中での遊びの幅を広げていくことになるが、いつも側にはメリノウールがあった。

「長く山に入ることが多かったので、着替えもたくさんは持って行けません。そういう時ににおいが気にならないメリノウールは助かります。何日着ていても快適というところが気に入って、愛用し続けています」
モデルという職業柄もあって、日焼けをしないよう夏場でも長袖を着る。汗をかきやすい夏こそ、肌に負担がかからないメリノウールが向いていると感じているそうだ。
「特にリブ部分など、肌を締め付ける部分がメリノウールじゃないと、肌がかぶれてしまうことがあるんです。長時間にわたる縦走登山などの場合、肌触りの差は特に重要だと思います」

急激な汗冷えを防いでくれる
KIKIさんのように長期で山に入る場合は、汗冷えという天敵もある。速乾性が高すぎる素材の場合、急激に汗が冷えることによって、体温の低下を招いてしまうのだ。例えばそれが強風が吹く稜線上で起こってしまうと、時として低体温症の危険がでてくる。さらにバックカントリースキーでは、ハイクアップで汗をかいた直後に雪山を滑走するという特殊なシーンもある。
「メリノウールは化繊に比べると、汗で濡れてしまったとしても、体から熱が奪われていく感覚がありません。むしろ保湿した後にちょっとポカポカしてくるような。不思議な素材ですよね」

これは水分をゆっくりと吸収、蒸散することで、急激な汗冷えを防いでくれるという、メリノウールの特性からくるものだ。
山、旅、暮らしに寄り添うメリノウール
「メリノウールって肌触りも機能も、穏やかで優しい感じがありますよ。山で良さを知ってからは、日常的にも身につけるようになりました。普段着としてはコットンを着ることも多いのですが、今日は汗をかきそうだな、と感じる日にはメリノウールを選ぶことが多いです。着替えをそんなに持って行けない旅先での必需品でもあります。コットンに比べると乾きが圧倒的に早いですね。旅先で手洗いして干しておけば、翌朝には乾いていますから」


日々の暮らしから長期の縦走まで。ベースレイヤーからソックスまで。メリノウールは、いまやKIKIさんにとって欠かすことのできない存在になっている。いま探しているのは、自分に合うメリノウールのアンダーウェア。肌にもっとも密着するものだからこそ、自分が一番気に入っている素材を。それだけKIKIさんがメリノウールを気に入っている証拠とも言える。
「どこかシルクを感じさせる質感や見た目も好きなんです。なんだか得をした気分になりません?」
そう笑って言いながら、再び感触を楽しむように裾に手を伸ばす。